日本城郭検定はお城検定とも呼ばれ、公益財団法人日本城郭協会が主催している検定です。
城郭文化の振興、生涯学習を目的に平成24年(2012)から開催し、2021年6月で18回目となります。
このマニアックともいえる日本城郭検定(お城検定)について概要を解説します。
日本城郭検定とは? 受験前の基礎知識 完全解説
日本城郭検定はお城検定とも呼ばれ、公益財団法人日本城郭協会が主催している検定です。
城郭文化の振興、生涯学習を目的に平成24年(2012)から開催し、2021年6月で18回目となります。
「日本城郭検定」ってどんな検定?
日本城郭検定とは、日本のお城に関する幅広い知識を問う検定です。
日本のお城に関する幅広い知識を問う検定
公益財団法人日本城郭協会が主催しています。
公式ウェブサイトには以下のように記載されています。
城を愛するすべての人のための検定~知の天守閣へいざ!~日本の財産である、城の奥深い魅力をより多くの人に知って欲しい-そのような思いのもとに立ち上がった日本城郭検定。
日本の城は世界に誇るべき文化遺産であり、地域の観光のシンボルとして、常に日本人の心のよりどころになってきました。
時には権力を誇示するため、時には戦に備えるため、時代や地域により形を変えてきた城。
知れば知るほど、その奥深い魅力の虜になることでしょう。
日本城郭検定公式ウェブサイトより
お城めぐりや試験勉強を通じて日本の文化遺産やアイデンティティとなるお城について触れることで、日本の財産であるお城の知識を学ぶことができます。
お城マニアのための検定と考えらえがちですが、日本を知ることにつながるため、老若男女問わず幅広い方が受験しています。
受験者数は実に、約23,000人にものぼる人気検定です。(※累計延べ受験者数、2020年6月現在)
「日本城郭検定」の級と試験レベル
日本城郭検定には「4級」「3級」「2級」「準1級」「1級」の5つの級があります。
以下にそれぞれの級の概要と試験レベルをまとめました。
4級(入門レベル)
4級(入門レベル)
対象 | お城めぐり初心者 |
レベル | 入門レベル(シロっぷ級) |
出題範囲 | 城巡りのときにまず知っておきたいお城の基礎知識・日本100名城の知識 |
時期 | 年2回(春、秋) |
方式 | マークシート(4択) |
問題数 | 50問 |
時間 | 60分 |
合格基準 | 全50問中おおむね30問以上正答で合格 |
合格率 | 96.7% |
城巡り初心者。知識はまだまだだけど、意欲は満点の方を対象とした入門レベルです。
一番初めに受験して自分の知識レベルを知るのに、もってこいのレベルです。
4級は、知識はまだまだだけど、意欲は満点の方を対象とした入門レベル
お城にはいくつか行ったけど、あんまりよく知らないなぁという方は4級からの受験をおすすめします。
以下の対象テキストをよく読めば、大丈夫です。
対象テキスト
- 知識ゼロからの日本の城入門
超初心者向けのとてもやさしい入門書です。
お城のことを一から勉強するのには最適。
- 日本城郭検定過去問題集 2級・3級・4級編
これは必須の本です。
過去問題集が公式に出されているのはうれしいですよね。
試験前にはこれで徹底的にシミュレーションしましょう。
出題例
関連記事
・日本城郭検定4級の出題傾向と対策
・日本城郭検定4級のおすすめ勉強法
・日本城郭検定4級のおすすめテキスト、問題集、参考書
3級(初級レベル)
3級(初級レベル)
対象 | お城好き、歴史好きでもっと楽しみたい方 |
レベル | 初級レベル |
出題範囲 | ・城の総合知識(分類/歴史/地域文化/城造り/文化財としての城/城と災害・信仰/城の鑑賞・文化)・日本100名城の個別城郭の知識・続日本100名城の個別城郭の知識(一部) |
時期 | 年2回(春、秋) |
方式 | マークシート(4択) |
問題数 | 100問 |
時間 | 60分 |
合格基準 | 全100問中おおむね70問以上正答で合格 |
合格率 | 82.8% |
お城が好き、歴史が好き、知識を得ることでもっとお城を楽しみたい方を対象とした初級レベル。
日本100名城を中心にお城めぐりなどを楽しんでいる方が力試しに受験するのにちょうどよいレベルです。
3級は、お城が好き、歴史が好き、知識を得ることでもっとお城を楽しみたい方を対象とした初級レベル
いくつもお城に行ってるし、歴史も好きだからある程度は自身があるぞ!という方におすすめします。
続日本100名城の一部と言ってもどこかがわからないので、結局は200城のことを一通り勉強する必要があります。
ただし、以下の対象テキストをよく読んでおけば、大丈夫です。
10人中8人の合格率ですが、なまけずに勉強しましょうね。
対象テキスト
- 日本100名城公式ガイドブック
- 続日本100名城公式ガイドブック
3級を受験するなら絶対に持っていないといけないガイドブックです。
文字通り、お城めぐりのガイドブックでもあり、スタンプラリーのスタンプ帳でもあるので、お城行くなら必携です。
- 日本城郭検定公式問題集<日本100名城編>
3級受けるならこれは必須の本です。
解説もたっぷりついていますので、これ1冊をしっかりと勉強すれば対策になります。
- 日本城郭検定過去問題集 2級・3級・4級編
これは受験のためには必須の本です。
過去問題集が公式に出されているで、試験前に徹底的にこれで勉強しましょう。
出題例
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2級(中級レベル)
2級(中級レベル)
対象 | 全国のお城を訪ねて周る、歴史から各要素まで奥深く知識を探求したい方 |
レベル | 中級レベル |
出題範囲 | ・城の総合知識(分類/歴史/地域文化/城造り/文化財としての城/城と災害・信仰/城の鑑賞・文化)・日本100名城の個別城郭の知識・続日本100名城の個別城郭の知識 |
時期 | 年2回(春、秋) |
方式 | マークシート(4択) |
問題数 | 100問 |
時間 | 60分 |
合格基準 | 全100問中おおむね70問以上正答で合格 |
合格率 | 73.6% |
全国のお城を訪ねて周る、歴史から各要素まで奥深く知識を探求したい方が対象です。
合格率は7割を超えていますが、気を抜くと受からないレベルです。
2級は、全国のお城を訪ねて周る、歴史から各要素まで奥深く知識を探求したい方が対象の中級レベル
範囲も広くなるため、時間的に余裕をもって受験することをおすすめします。
以下の対象テキストでしっかりと勉強しましょう。
また、普段からお城めぐりやお城のニュースなどに触れておくことをおすすめします。
※なめてると合格できません。自慢ではないですが管理人は1回落ちてます。2回目は猛勉強しました。
対象テキスト
- 日本100名城公式ガイドブック
- 続日本100名城公式ガイドブック
2級を受験するなら絶対に持っていないといけないガイドブックです。
持っていなくて2級を受験するのは無謀です。
文字通り、お城めぐりのガイドブックでもあり、スタンプラリーのスタンプ帳でもあるので、お城行くのにも必携です。
- 日本城郭検定公式問題集<日本100名城編>
2級を受けるなら必須の本です。
解説もたっぷりついていますので、これ1冊をしっかりと勉強すれば対策になります。
- 日本城郭検定過去問題集 2級・3級・4級編
これは受験のためには必須の本です。
過去問題集が公式に出されているで、試験前に徹底的にこれで勉強しましょう。
出題例
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・日本城郭検定2級の出題傾向と対策
・日本城郭検定2級のおすすめテキスト、問題集、参考書
準1級(上級レベル)
準1級(上級レベル)
対象 | お城を巡る時は必ず攻める側、守る側の気持ちになってお城を探索するような “つわもの” |
レベル | 武者返級難関レベル(上級レベル) |
出題範囲 | ・3級、2級の範囲(城の総合知識、日本100名城と続日本100名城の個別城郭の知識)・ “今回のテーマ” より重点的に出題(テーマは「普請」「作事」など、各回によって異なる)・100名城以外のお城からも一部出題 |
時期 | 年2回(春、秋) |
方式 | マークシート(4択) |
問題数 | 100問 |
時間 | 60分 |
合格基準 | 全100問中おおむね70問以上正答で合格 |
合格率 | 35.8% |
お城めぐり初心者お城を巡る時は必ず攻める側、守る側の気持ちになってお城を探索するような “つわもの”が対象です。
大体、みなさん2級までしか受けないです。
準1級は、お城めぐり初心者お城を巡る時は必ず攻める側、守る側の気持ちになってお城を探索するような “つわもの”が対象の上級レベル
合格率も一気に下がって、100人中35人。65人は不合格という難関です。
気合を入れて受験してください。
以下の対象テキストをしっかりと勉強するのは言うに及ばず、城めぐりも出来るだけ行くようにしたり、各城のパンフレットなどもよく読んだりする必要があります。
が、逆に普段からお城めぐりを頻繁に行っている人は、ぜひ受験してみてください。
対象テキスト
- よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書
お城にまつわる歴史、お城の構造などお城のことすべてがわかる1冊です。
この本に書かれていることが試験に出題されることが多いので、受験するなら必需品です。
- お城のすべて
これも必需品です。
お城の構造を中心にくわしく解説されている本です。
この中からも試験に出題されることがありますので、必ず購入して熟読しましょう。
- 日本100名城公式ガイドブック
- 続日本100名城公式ガイドブック
※準1級の公式問題集は、残念ながら発売されていません。
出題例
関連記事
・日本城郭検定準1級の出題傾向と対策
・日本城郭検定準1級のおすすめ勉強法
・日本城郭検定準1級のおすすめテキスト、問題集、参考書
1級(専門家レベル)
1級(専門家レベル)
対象 | 城全般に関して広範で奥深い知識を持つ方準1級に合格している方 |
レベル | 専門家レベル |
出題範囲 | ・準1級〜4級のすべての範囲・城のうんちく・時事情報・城に関するあらゆること |
時期 | 年1回(春) |
方式 | マークシート(4択) |
問題数 | 100問 |
時間 | 60分 |
合格基準 | 全100問中おおむね70問以上正答で合格 |
合格率 | 4.9% |
1級を受けることができるのは準1級に合格した人だけです。
1級を受ける人はまず、準1級を受けて合格してください。
1級は、城全般に関して広範で奥深い知識を持つ方準1級に合格している方が対象の専門家レベル
とにかく、1級の範囲はお城の関することならすべてです。
準1級までの範囲をすべて理解しておくことがベースとして大切になります。
それに加えて、お城に関する最新ニュースや各お城などにあるパンフレットなども出題範囲に含まれます。
発掘調査によって新たに分かった知見や、整備・復元などによってお城がどのように変わっているのかなども広く知識が求められます。
まさに専門家レベルです。
逆に、1級に合格した人はお城の専門家として活動できるレベルにあるということです。
あなたも専門家目指してチャレンジしてみませんか?
対象テキスト
- よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書
- お城のすべて
- 日本100名城公式ガイドブック
- 続日本100名城公式ガイドブック
- 日本城郭検定公式問題集<日本100名城編>
- 日本城郭検定過去問題集 2級・3級・4級編
出題例
関連記事
・日本城郭検定1級の出題傾向と対策
・日本城郭検定1級のおすすめ勉強法
・日本城郭検定1級のおすすめテキスト、問題集、参考書
「日本城郭検定」の試験概要
受験資格
試験資格や制限は特にありません。
年齢、性別など問わず、誰でも受験することが可能です。
級も何級から受けても大丈夫です。
4級から順番でもいいですし、準1級にいきなりチャレンジでも良いです。
ただし、1級を受けるには準1級に合格している必要があります。
1級を受ける場合は、準1級に合格してからにしましょう。
【関連記事】
・日本城郭検定の受験資格、受験者数、合格率を級ごとに徹底比較
合格ライン
4級は、50問中およそ30問以上正解で合格です。
3級、2級、準1級、1級は100問中およそ70問以上正解で合格です。
※7割以上(4級は6割以上)の正解が合格の目安ですが、あくまでも目安です。
受験者の心構えとしては8割以上の正解を目指しましょう。
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試験の内容
試験の内容をまとめると以下の表の通りです。
4級 | ・城巡りのときにまず知っておきたいお城の基礎知識・日本100名城の知識 |
3級 | ・城の総合知識(分類/歴史/地域文化/城造り/文化財としての城/城と災害・信仰/城の鑑賞・文化)・日本100名城の個別城郭の知識・続日本100名城の個別城郭の知識(一部) |
2級 | ・城の総合知識(分類/歴史/地域文化/城造り/文化財としての城/城と災害・信仰/城の鑑賞・文化)・日本100名城の個別城郭の知識・続日本100名城の個別城郭の知識 |
準1級 | ・3級、2級の範囲(城の総合知識、日本100名城と続日本100名城の個別城郭の知識)・ “今回のテーマ” より重点的に出題(テーマは「普請」「作事」など、各回によって異なる)・100名城以外のお城からも一部出題 |
1級 | ・準1級〜4級のすべての範囲・城のうんちく・時事情報・城に関するあらゆること |
受験料
受験料を級ごとにまとめると以下の表の通りです。
二つの級を同日に受験する「併願」ができます。
併願すると検定料が若干お得になります。
単願の場合
級 | 受験料 |
---|---|
4級 | 4,000円 |
3級 | 4,700円 |
2級 | 6,000円 |
準1級 | 6,800円 |
1級 | 9,400円 |
併願の場合
級 | 受験料(単願と比較して) |
---|---|
4級・3級併願 | 7,500円(1,200円OFF) |
3級・2級併願 | 9,500円(1,200円OFF) |
2級・準1級併願 | 11,500円(1,300円OFF) |
準1級・1級併願 | 14,600円(1,600円OFF) |
※その他、早期での申込者を対象に受験料が割引になる早割制度があります。また、中学生以下は割引になります。
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独学でも大丈夫?
独学でがんばろう!
はい。大丈夫です。
というか、残念ながら2020年11月現在、公認の日本城郭検定スクールなどは開催されていません。
ということは独学でやるしかありません。
これもお城検定の狙っているところなのかもしれません。
本当にやる気のある、向上心のある人にがんばってほしいと思っているのかもしれません。
だから、あなたも公式テキストや問題集、参考書を買って、頑張って勉強してください!
- よくわかる日本の城 日本城郭検定公式参考書
- お城のすべて
- 日本100名城公式ガイドブック
- 続日本100名城公式ガイドブック
- 日本城郭検定過去問題集 2級・3級・4級編
- 日本城郭検定公式問題集<日本100名城編>
メルマガやってます
とは言っても、なかなか時間もないし、計画通りにできないし、モチベーションも続かないし。
わかります。
わかりますよ。
管理人もそんな状態になって何度不合格になったことか…
そんな経験があるからこそ、そしてここまで読んでくれたあなたにぜひ頑張ってほしいからこそ、メルマガをやってます。
その名も、「お城の基礎講座」です。
登録も会費も完全無料ですが、怪しいと思った方は登録しないでね。
これは検定合格のためのカリキュラムという訳ではないですが、お城の基礎知識を項目ごとにメールでお届けするというサービスです。
はじめに言っておきますが、すべて無料です。
安心してください。
本当に無料です。
メールアドレスを登録するだけで、すぐに全90回の配信がスタートします。
あなたが登録したときから1回目が始まるシステムですので、すべてのメールを受信することができます。
今までに解約されたのは1%にも満たないですし、開封率(メールを読んだ人の割合)は60%以上です。
ということは、みなさん意欲的に購読していただいているということです。
※一般的なメルマガの開封率は10~20%程度です。
質問もいつでも受け付けていますので、わからないところがあればメールでポイッと質問するだけです。
そんな特典までついているのに、すべて無料です。
日本城郭検定を受験するなら、このメルマガはおすすめです。
ただし、お城のことが別に好きでもないし…という方には苦痛でしかないメルマガなので、絶対に登録しないでください。
そんな方が登録されたら、お互い不幸ですから。
「日本城郭検定」に合格すると?
日本城郭検定に合格するとこんな特典があります。
お城にくわしいことをアピールできる
まずは言わずもがなですが、お城にくわしいってことをアピールできます。
つまり、自慢できるってことです。
家族やお友達、仕事の同僚なんかに自慢しちゃってください。
合格者限定の有料特典を受けられる
つぎに、合格者限定の有料特典が受けられます。
これは回によって異なる場合があるので、一例をご紹介します。
これらはすべて、合格者限定の特典です。
有料ではありますが合格しないと受けられない特典ですので、合格した際にはぜひ特典を購入してみてください。
QOL(Quality of Life)が高まる
日本城郭検定はお城マニアのための検定ではありません。
管理人は少なくともマニアの検定とは思っていません。
なぜなら、お城のことを知るということは日本の歴史、文化、産業や技術、流通、経済、街の成り立ちなどなど日本のことを知ることができるからです。
日本人であるならば、外国人・日本人問わず日本に住んでいるならば、日本のことをもっともっとしり、もっともっと誇りに思い、もっともっと語れる人になってほしいと思います。
大げさかもしれませんが、管理人は本当にそう思っていますし、そう願っています。
そして、そうなることによってQOL(Quality of Life)=「毎日が充実して、心身ともに満たされた生活」の向上につながると思います。
そして毎日が充実した日々や新たな発見、喜びに満ちた世界になることでしょう。
本当に大げさかもしれませんが、管理人はお城検定受験を通して、世の中の見ているものの見え方が変わって、毎日あちこちが気になってしかたありません。
それは、どこに行っても何をしていてもワクワクしている状態なのです。
そんなことまで目指してないよというかもしれません。
それでも良いと思います。
ということでこれを読んでいただいたあなたの生活や人生が少しでも豊かになりますように、心から念じています。
そして、無事、お城検定に合格されますように。
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まとめ
日本城郭検定はお城検定とも呼ばれ、公益財団法人日本城郭協会が主催している検定です。
城郭文化の振興、生涯学習を目的に平成24年(2012)から開催し、2021年6月で18回目となります。
このマニアックともいえる日本城郭検定(お城検定)について概要を解説しました。
あなたのチャレンジを期待しています。
そして、無事合格されますように、心から応援しています。
がんばって!
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